今回はドラマ界のアカデミー賞、エミー賞ノミネート作品について書きたいと思います。9月16日に授賞式をする予定です。
定期的に海外ドラマを見たいがどの会社の何を見たらいいかわからないという人向けにオススメ作品を紹介していきたいと思いますが、手っ取り早く言うならば映画のアカデミー賞にあたるドラマのエミー賞にノミネートされた作品を見るのが1番間違いがないのではないか、と思います。
正直に言うならば私の趣味志向性とエミー賞のノミネート作品では合う合わないところもあるしところによっては大きなへだたりもあります。でもこのような授賞式がなければドラマは見られない上に作られもしません。
なので一年に一回のお祭りであり功労をねぎらう意味でも大変重要な意味があると思います。
ちなみに個人的には映画のアカデミー賞よりもエミー賞の方がはるかに興味があります。
なかなか映画館に行けない上に日本はノミネート作品を全て見る事はできませんし、その点ドラマは見ようと思えば見れますし、今では映画よりも話題作が多いのが実際でもあります。
おそらく今回のエミー賞は最も日本人が注目する事になるだろうと思います。
将軍/shogunという、日本の関ヶ原の戦いが起きる前の時代設定で、徳川と豊臣側の政治的な駆け引きをフィクションにしたドラマが今回のエミー賞で最多ノミネート25部門されているからです。
私も将軍は楽しんで見ましたし、記事も2回に渡ってアップしました。この記事のラストにリンクを貼っておきますのでよろしければご覧ください。
それで今回のエミー賞に関して言うと、脚本家組合とのストライキ/交渉があって、2月に開催されてHBO作品、日本ではU-NEXTで配信されているサクセッションが最多受賞となって、海外ドラマにおいて最もエミー賞を受賞してるHBOという会社が、あらためてその底力を見せつけた形で閉幕しました。
今回注目トピックとしては、イカゲーム以降再びアジアの作品がドラマで作品賞はじめ多くの部門で受賞できるか、そして長年に渡ってこのドラマ界において数多くの受賞歴があるHBOが、下手をしたら主要部門で一つも受賞できないかも知れないというところが注目される点です。
こう書くとドラマファンやHBOの会社からツッコミは入ると思います。やはり脚本家組合とのストライキがいつまで続くかわからない上に、今回のエミー賞の開催がいつやるかわからなかったし、ドラマの配信予定もそれに合わせて変わってきますから仕方ない事ではあります。
しかし一方でエミー賞をどれだけ受賞したかというのはドラマ制作会社において大きなブランド力になるし、HBOは常に力を入れてきた会社なので、痛手といえば痛手ではあります。
今回のエミー賞で確実に言える事があります。それは圧倒的にディズニープラスで配信されたドラマがドラマ部門、コメディ部門において記録的に受賞する事は間違いないと思います。これははっきり断言できます。
おそらくドラマ、コメディ部門は確実に作品賞、主演、助演男優、女優賞ほか脚本、撮影賞や美術賞もディズニープラスで配信されてるドラマが受賞すると思います。
コメディ部門の主演女優賞は違う会社のドラマの女性が選ばれるのではないか、と思いますが。
という訳でまずはノミネート作品から見ていきましょう。
こちらからエミー賞の概要と今年度のノミネート作品の一覧が見れますので皆さんもぜひ予想してみて下さい。
https://xn--ickzfpdx17ly33an54b.com/2024/
☆ドラマ部門ノミネート作品☆
ロッテントマトのが1番わかりやすいので拝借してきました笑。ドラマシリーズというのは1シーズンではなく継続されるドラマシリーズでのノミネート作品となります。
まーこれは将軍/shogunが受賞するでしょう。
個人的にはギルテッドエイジ以外はノミネート候補は全て見ていますが、おそらく窓際のスパイか将軍のどちらかで、おそらく将軍が間違いなく受賞するのではないか、と思います。
フォールアウト、ミスターミセススミス、三体も内容はとても良かったのですが、どれもシーズン2以降が面白くなるであろうという終わり方なので、来シーズン以降で勝負という事になるでしょう。
そして大本命の一つ、窓際のスパイは3シーズン目ですが、このドラマを批判するところがないというくらいにミステリー/サスペンス作品としては完璧な出来でした。
私自身将軍に軍配が上がるだろうと思いますが、この窓際のスパイを落とすのは本当に心苦しい限りです。それくらい素晴らしい作品で夏休みどこも行かずにドラマ残舞したいというならば間違いなくこの窓際のスパイとハウスオブザドラゴン、そしてベアー/一流シェフのファミリーレストランを薦めるでしょう。
CROWN/クラウンは今シーズンで終わりなのですが、イギリス皇室の歴史を描いてきた最終シーズンは素晴らしい出来だったのですが、前の5シーズン目がかなり物議をかもして低評価になりました。私自身も正直ガッカリしましたが、今シーズンはそれをもちなおす出来とはいえ、将軍や窓際のスパイには及ばないかなと思います。
将軍/shogunに関してはちょっとトリックがあって、本来は1シーズンのみのリミテッドシリーズだったのですが、今回将軍の再生回数率や様々な批評家レビューで高評価を経て、シリーズ継続が決まる前にこれはリミテッド部門でなくとも受賞できる確率が高い、と判断したのでしょう。
まだ何も決定してない段階でドラマ部門でエミー賞にエントリーしました。これはドラマ制作会社のFXおよび事実上の親会社のディズニーにとっては多くの受賞を獲得できればできるだけ宣伝効果としては高いですから、勝負に出たわけですね。
これがサクセッションやハウスオブザドラゴンというドラマ作品が同じくノミネート候補になるならば将軍という作品はリミテッド部門でエントリーしたのではないか、と思います。
というわけで作品賞は将軍/shogunが受賞すると予想します。
そして主演男優賞に真田広之がノミネートになっていますが、おそらくあと2シーズン制作する予定という事で、真田広之演じる景虎はさらなる活躍がみこまれるので今回受賞する事はないのではないか、と思います。
主演男優賞はおそらく窓際のスパイの主演をつとめているゲイリーオールドマンではないか、と思います。
ゲイリーオールドマンはこの窓際のスパイで俳優を引退表明もしてますから、個人的な希望も含めてゲイリーオールドマンに受賞してもらいたいと思っています。
他の主演男優賞ノミネート候補はAmazonプライムドラマ、フォールアウトのウォルトゴギンズ、Netflixドラマのクラウンに出演しているドミニクウェスト、Amazonプライムドラマのミスターアンドミセススミスのドナルドグローバーとなっています。
主演女優賞ではおそらくNetflixドラマのイメルダスタウントンか将軍のアンナサワイかだと思いますが、わかりませんね笑。
ノミネートされてるAppleドラマ作品のモーニングショウのジェニファーアニストン、リースウィザースプーンはとても素晴らしい演技をしていましたが、ドラマ自体、正直イマイチでした。ここがどう影響するかはちょっとわかりませんが、ミスターアンドミセススミスのマヤアースキンも上昇志向強めの女性を好演してましたが、アンナサワイの方が有力な候補かなと思います。
あとギルデットエイジのキャリークーンがノミネートされてますが、このドラマは見てませんからわからないです。ベアーのシーズン3を見たら見てみようと思います。
助演男優賞は間違いなく浅野忠信ではないか、と思います。もし浅野忠信でないならば、Netflixドラマに出演していたジョナサンプライスかなと思います。
助演女優賞に関しては、ちょっと納得いってないのは将軍の穂志もえかがノミネートになってないところですね。
なんで?って思っているのは私だけではないはずです。あれだけ素晴らしい演技をしていたのになぜ選ばれてないのか、理由が聞きたいですね。
ま、仕方ないです。おそらく助演女優賞は、Netflixドラマのエリザベステビッキではないか、と思います。
さて続いて1シーズン限りのリミテッド部門を見ていきたいですが、おそらく多くのドラマファンにとってこのリミテッド部門にかなり注目してると思います。
1シーズンものは作品の質としてはかなり高く今年も大豊作である事から予想するのが1番難しい部門です。正直将軍/shogunもこの部門とドラマ部門ならばドラマ部門の方が受賞しやすいとFXおよびディズニープラスも考えたと思います。
ドラマ部門において最大のライバルは窓際のスパイ以外は次のシーズンから面白くなる作品ばかりだからです。というわけで見ていきましょう。
という訳で私はこの5作品の中で私のトナカイちゃん以外はすべて見ています。
私のトナカイちゃんはずいぶん高評価でそれならば見ようかなと思ったら、なんでも加害者側の女性が事実をねじ曲げていると主人公演じる人間とNetflixを訴えたとの事で、あまりに脚色して大袈裟なドラマにしてるのならば見ない方が良いかなと思って見ていませんでした。失敗でした。これも8月に見ようと思います。
でも今調べたらこの女性はテレビ番組にこの件で出演したらしいのですが、YouTube再生回数分のギャラもよこせとテレビ局と番組を訴えているみたいです。
まぁ泥沼の裁判劇におちいっているみたいですが、この私のトナカイちゃんが1番の大本命なのだけど、これがエミー賞に影響するかどうかはわからなく想像できないところです。あとエミー賞はなぜかNetflixに厳しいところがある笑。
前回の注目ポイントはサクセッションとNetflixドラマのベターコウルソウルの2本がどのくらい賞を獲得するのかが、注目されましたが結局ベターコウルソウルは何も獲得できずに終わってしまったので、どうなのかなという不安がこの私のトナカイちゃんにもまとわりついているような気がします。
もし裁判が関係ないならば受賞するのではないかと思うけど、しなければ混戦でおそらくジョディフォスター主演のtrue detectiveかなと思いますが、主演女優賞をジョディフォスターに与えて、AmazonプライムドラマのファーゴかNetflixドラマのリプリーがリミテッド部門を受賞する事も考えられます。
AppleTVプラスのレッスンインケミストリーも充分受賞できる可能性はあるけど、やや簡潔に終わりすぎたような印象もあります。ちょっとその点が気になりました。
ただデザイン、美術賞は間違いなくレッスンインケミストリーだと思います。
というわけで最終的な私の予想では私のトナカイちゃんが裁判の影響と一抹の不安があるので、ここはアメリカ大統領選も意識したであろうU-NEXTで配信されているtrue detectiveが受賞するのではないか、と思います。
ここでHBO作品が受賞できなければ他で主要クラスは受賞できない可能性があるので、ここは一つ推したいですね。
正直Netflixドラマのリプリーも推したいのですが、小説ではリプリーはシリーズで3作品あって作られる可能性は充分にあるし、他の作品も人気は高く私も同じ意見なので、今回はどうかなと思います。ただリプリーは間違いなく脚本、脚色賞は受賞すると思うし、主演男優賞も1番受賞する可能性が高いと思います。
主演女優賞に関しては順当にいけばジョディフォスターですが、私としては外してでもレッスンインケミストリーのブリーラーソンを推したいですね。
個人的に1番推したいドラマの女優と作品がノミネートされてないので残念ですが、ま、これはお祭りでもありますから、ドラマ、リミテッド、コメディ部門でノミネートされている女優の中では1番印象に残り、素晴らしかったと思います。
というわけで今回はザックリとですがドラマ部門とリミテッド部門を予想してきました。下記のところから将軍のレビュー、true detectiveのレビューのリンクを貼っておきますのでぜひご覧ください。見てない方はネタバレありの感想もあるのでお気をつけください。
次回はコメディ部門の予想とこのノミネートを受けての感想を述べてみたいと思います。
将軍の歴史的背景と日本映画が海外のドラマに与えた影響
https://spiralout.hateblo.jp/entry/2024/04/25/222448
将軍/shogunのレビュー
https://spiralout.hateblo.jp/entry/2024/04/28/115856
ドラマ三体のレビュー
https://spiralout.hateblo.jp/entry/2024/04/18/095759
true detectiveシーズン4レビュー
ネタバレあり
https://spiralout.hateblo.jp/entry/2024/06/16/215202