今回はポスターはストーリーを語るという事で、2024年、映画とドラマのポスターランキングトップ5を紹介したいと思います。
実はポスターがストーリーそのものを語っていたりして、その事がわかるとより楽しく映画もドラマも見れますし、
おそらくこの事に気づいてるのは日本では私とこの記事を読んでくださっている皆さんだけになると思います、、、。まぁ美術関係の人は別かも知れませんが、YouTube、ブログ通じてこんな事やるのは私だけでしょう。
なるほど‼️そういう事なのか‼️と言わせる自信がありますのでぜひご覧いただければと思います。
それではさっそくポスターランキングにいきたいと思います。
本来ならばベスト10発表にしようと思って他に4〜7作品ほどピックアップしておそらくこういう意味だろうなという推察はしたのですが、鑑賞できてなく、間違った意味を伝えてしまいかねないので次点➕ベスト5とさせていただきます。
次点♾️フランチャイズ♾️
U-NEXTで配信されているHBO作品、フランチャイズというドラマです。30分ドラマで全8話。
これは迷いまして次点といたしました。ポスターの出来上がりとしては2位でも良いくらいなのですが、どうしてもドラマの設定と内容の根幹に触れてしまうために、ちょっとそれはさすがにポスターでネタバレしてしまうのはどうかと思いますので、サッとこのポスターの意味を紹介したいと思います。
まず真ん中にいるスピーカーを持った人物がいます。有色人種の黒人の男性です。その後ろには無線を持った黒人の女性がいます。そしてその後ろには帽子を被った男性、これはアメリカの白人です。さらに後ろには魔法を唱えそうな衣装を着た高齢者がいます。この高齢者はイギリス人です。
これは一体どういう事か?
反対側のメガネをかけて手を上げてる白人の男性、その後ろに白人の女性、さらに不思議な衣装を着ている男性はドラマの事を話してしまうので今回はスルーしますが、実はこれからの世界情勢のあり方を左側の方の人物達は表しています。
世界人口の多くは白人ではなく、有色人種が多いのですが、スピーカーを持っている黒人の男性、無線を持っている黒人の女性は、これから有色人種の時代で私達がリードしていくのだ、という事を表していると推察します。
特に黒人の多くが住んでいるアフリカは、経済発展が著しく、21世紀はアフリカの時代なんていうフレーズを聞いたり、読んだりした事がある人はいると思います。
そして現代の今まではアメリカの時代であったが、これからは3番手になるという事、さらにイギリスの高齢者は、近代歴史ではイギリスが産業革命を起こし植民地支配をしてリードしていたが、もうその時代は終わり、老衰していくのみという事を表していやしないか、という事想起させます。
そして隊列となって歩いている。これからの世界をリードしていく、フランチャイズ/事業形態はこうだとポスターで表していやしないか、という事です。
で、右側はドラマを見ればわかる内容になっているという事ですね。
ぜひご覧ください‼️
第5位♾️SAY NOTHING
続いて第5位はディズニープラスで配信中のセイナッシングです。
アイルランドの独立運動でIRAに入ってイギリス政府を打倒しようとした女性の物語です。私はまだ鑑賞中で4話ほど見てます。なので全てみてませんが、これが本当に面白くディズニープラスでは将軍に匹敵する面白さです。
実にこのポスターも素晴らしいと思います。まずバックのカラーは緑/グリーンです。
グリーンカラーというのはアイルランドを表す色で、三つ葉のクローバーはアイルランドの国花です。
セントパトリックという人物がアイルランドにキリスト教を布教したとされ、父、子、聖書を三つ葉のクローバーにしたとされてますが、ポスターの女性の髪の色は赤色で、おそらくアイルランドの歴史における犠牲の血、あるいは大地の色を表しているのかなと想像しました。
さらに口元を黒いタートルネック?で隠していますが、say nothingというタイトルですから、黒い色というのは歴史そのものを表し、決して暗い歴史を話してはいけないという事なのかなと思います。
さらに指で決して話してはいけないという、二重に注意を払っているポーズをしてます。
でもどうでしょうか?しばらく見ていると、その指のポーズがロウソクの光を照らしているようにも見えませんでしょうか?
、、、見えないかなw。
私の勘違いかも知れません。しかし私にはそう見える。その女性の視線は確かに警戒しているが、仮にその指がロウソクのように見えるならば、私達は希望を捨てないという固い意志に見えてきます。
そしてアイルランドの三つ葉のクローバー、緑の歴史には赤と黒とこの女性の希望の白、あるいは黄色の3色で構成されているという風に私には感じます。このシンプルな構成のポスターでありながら実に奥深さを私は感じて大好きです。
第4位♾️true detective season4♾️
U-NEXTで配信されているドラマでジョディフォスターが主演した事でも話題になったドラマです。
もし私のブログを読んでいてくださり、今年配信されたこのtrue detectiveのレビューを読んでくださったならば理由がわかるのではないかと思います。
このポスターを見ると、警察の2人の女性が凍った水面を懐中電灯で照らしてのぞいているように見えます。
何をのぞきこんで。いるのか?
これは見ようによってはこの2人の警官は、ポスターを見ている私達を見ているように見える。そして凍った水面とは、私達の現実が凍っている、という事を想像させます。
映画やドラマ、小説において水とは想い出という表現/演出として使われますが、その水が凍っているというのは私達の想い出やあるいは現実が寒く、凍っているという事になります。
ここでジョディフォスターの存在が重要になってきます。ジョディフォスターの代表作は沢山ありますが、やはり羊たちの沈黙を挙げる人は多いと思います。
凍った現実=沈黙、キリスト教では民衆の事を羊と呼ぶ事があります。
つまり、民衆の凍った現実=羊たちの沈黙とも想像できますし、ジョディフォスターが出ているという事で、これはドラマ版の羊たちの沈黙であるというアピールにも見える作りになっています。
第3位♾️オッペンハイマー♾️
どうやら日本版とアメリカのポスターでは違うみたいですが、このポスターはとても映画そのもの自体を表していると思いました。
こちらもオッペンハイマーのレビューで書きましたが、オッペンハイマーが真ん中にドンといて、背景に鉄塔が描かれています。
しかしよく見ると鉄塔そのものが牢獄のようにも見える。多くの人が亡くなる事をわかっていたが、原爆を生み出してしまった。その罪を償うために、時の牢獄に入っているように見えます。
しかし一方では鉄塔ではあるが、オッペンハイマーの背中から黒い線が出されて、黒いクモの巣のようにも見え、その黒い線は広がってらように見えるし、オッペンハイマーの目は私達を冷たい目で見つめているようにも見えます。この意味するものはなんなのか、そして実は彼の頭の背後にはハシゴのようなものが伸びています。これはどういう意味なのか。
ぜひ映画をご覧いただければと思います。
第2位♾️ディスクレイメール/夏の沈黙♾️
AppleTVプラス配信ドラマ。
ゼログラヴィティ、Netflix映画、ローマで名作を作り続けているアルフォンソキュアロン監督とTARをはじめ数多くの名作に出演しているケイトブランシェットのタッグで制作されたドラマです。
この原作ルネナイトの小説は読んでいてとても大好きな小説ですが、てっきり来年に配信されるのだと思っていました。
期待を裏切らない、期待以上の作品で個人的に今年のベストNo.1候補の筆頭に挙げられる作品です。ドラマの内容も素晴らしければ、ポスターも素晴らしい。
さすがアルフォンソキュアロンといった感じでしょうか。
それでは説明していきますが、ディスクレイメール/disclaimerとは免罪事項という意味です。
ポスターではdis clai merと、縦に3分割にされてますね。
この上のdisという意味は、ディスる/悪口を言うような意味合いがあります。DISという単語の書かれてるところをよく見ると、女性と男性が反目しあっているように見えます。どちらかがディスってる感じに見えます。
次にclaiです。このclai、iをyに変えると、clayとなり、粘土という意味になります。女性と男性がキスしているシーンですが、粘土というのは粘着質のある土といえばいいか、キスや性行為そのものが粘着質のある事なので、そのような意味にもとれます。
そして最後のmer。これは海という意味を指すのですが、merとポスターに書かれてる部分には海で女性が写っています。それを見ている男性はどう思っているのか?もし美しく惚れているかのように見ているとすればmermaid/人魚を見ているという事になるかと思います。
dis/悪口、clay/粘土、mer/海あるいはmermaid/人魚。粘土で作られた人魚の悪口。
小説を読んだ方やこのドラマを見た方ならば、何か思い当たるところがあると思います。
ぜひご覧ください。次回、このドラマの紹介をしたいと思っています。
第1位♾️チャレンジャー♾️
2024年ポスターランキング第1位は映画チャレンジャーに決定いたしました‼️おめでとうございます🎊🎊🎊
まぁなんのありがたみもないですがw、さっそく説明していきましょう。
ポスターに主人公の1人、ゼンデイヤがドンと描かれています。そしてポスター彼女のつけているサングラスには2人の白人男性が争っています。
なんで争っているのか?
もしかしたら2人が争っているのはゼンデイヤを巡って争っているのかも知れません。彼女は俺のものだ、彼女は俺の天使なんだ、と。まぁ予告編を見るとわかるのですが、仮にそうだとしたらゼンデイヤの顔つきはどうでしょうか?
この2人が争っている事に対して、少し不適な笑みをしている印象を私は持ちました。
いわゆる小悪魔ですね。
つまり2人が争っているのを満足気に見ている、という事になります。ポスターには金色の髪の毛が描かれています。
2人の争っている間の天使。しかしその表情はどこか不敵でどちらかというと小悪魔的である。
キリスト教には、堕天使ルシフェルという存在がいて、のちに悪魔になる存在です。ポスターのゼンデイヤは、堕天使ルシフェルのような存在ではないか、と感じました。
さらにサングラスのフレームは紫です。
キリスト教カトリックにおいて紫の意味というのは、死んだ者の罪を償い、(生きていた時の罪を償わなければ、天国にはいけない)天国に行けるように祈る意味合いがあるとされます。
その紫の意味合いがあるフレームのレンズで争う2人/白人達の罪とは?
黒いレンズというのは黒い歴史、かつて奴隷や植民地支配など多くの人々を犠牲にした歴史の事を指しているのではないかと思います。
そして2人はまだ争い、欲している。
その争いに対してゼンデイヤの視線はどうでしょうか?
2人を見てないようにみえます。2人の、白人の争いなど、もうどうでもいい、というような感じに見えませんでしょうか?
そしてその視線は上を向いていて、何か次を見据えているかのように私は見えます。
上記に示したフランチャイズというポスターの説明で、世界人口では白人よりも有色人種の方が多いという事を書きました。
正直、様々な血が混じっていますから純粋な白人などいないにも等しいのですが、ゼンデイヤの上向きな視線というは、有色人種の時代を見据えている、次のチャレンジャーは私達だ、という印象をこのポスターで私は受けました。
芸術のとらえ方というのは人それぞれです。それぞれの定義があっていい。多くの人がこれへ芸術と言う事に対して、アンチな立場をとって創作活動する事も芸術だとも思います。
私にとっての芸術というのは、様々な解釈ができる、色々な事を想像させてくれるような絵やポスターを芸術的と呼んでいます。まさにチャレンジャーズを含めて今回ランキングで紹介したポスターは様々な事を想像させてくれる芸術的なポスターだと思いました。
という訳でいかがだったでしょうか?ポスターはストーリーを語るという特集をやってみました。
先に示したように本当はベスト10ランキングでやりたかったのですが、なかなか長くなるのと、素晴らしい出来栄えのポスターでも映画を見れてないならばやめた方がいいと思い、今年はベスト5にポスターランキングトップ5にしました。
来年以降はこの時期に必ずTOP10をやりたいと思っています。ぜひご覧いただければと思います。
最後に、、、
こちらはAppleTVプラスオリジナル映画、のblitz/ロンドン大空襲という作品です。
2人は親子です。花の名前はマーガレット。花言葉は真実の愛という意味があるそうです。
第二次世界大戦でロンドンが大空襲で多くの人々が死んだ。
上記の情報からどんな風にポスターから感じる事ができるでしょうか?
次回のディスクレイマーの次にこのBLITZもレビューしたいと思います。