前回に引き続き将軍/shogunについて書きたいと思います。
今回は将軍のオススメする理由と、また将軍はみたいけど、他にディズニープラスで面白い作品はあるのか?と思っている方もいらっしゃると思いますので、オススメドラマも軽くご紹介します。
その後に最終話の解説を少しだけしたいと思います。
なるべくストーリーには触れないようにしたいのですが、ラストはどうしてあのようになったのか書きたいと思うので将軍のドラマを見てない方はディズニープラスのオススメドラマまで読んでくださればと思います。
それではざっくりとした感想とオススメする理由を書いていきたいと思います。
1.将軍/shogunの見た感想
もう一言で、こんなに大ヒットするなんて誰が考えたでしょうか?という事ですね。
この将軍が見られているドラマとしてディズニープラスで史上最も再生回数を稼ぎ、ロッテントマトの批評家、100%、視聴者支持率も91%で、今年1番の最高マークを記録しつつ名実ともに2024年の世界中の作られたドラマの玉座に座っている状態です。
もちろんこれから先もハウスオブザドラゴン、ディズニープラスのベアー/一流シェフのファミリーレストランと、今年1の話題作が配信されますからどうなるかわかりませんが、それでもこの2作は西洋の歴史、生活を取り込んだ作品であってヒットするのはわかるのだけど、世界から見るとアリくらいの小さな国の歴史をモチーフにした、完全に文化圏が違うドラマが西洋中心にここまでヒットするなんて、誰も想像しなかったでしょう。
それも理解されなくとも知ったこっちゃないと、わかりやすくしないで、自分達のこだわりを貫いている。これはとても驚異的な事です。繰り返しますが、西洋の人には到底理解できない側面が色濃くあるであろう侍達の話なのですから。
ただ西洋の人にも私達にもブラックソーンが地面に描くシーンがあるけど、どのようにしてアジアを見ていたか、思い知る事になります。あのまま開国をしていたらどのような事になったのか。
私の中ではとても印象に残るシーンでした。
フィクションのドラマであっても、日本人の精神性というべきか、そういう点はとても描いていたドラマだったと思います。
前回の記事に書いた通り、国外からの侵略によって文化を滅ぼされたりした大陸の歴史と違い、侵略される事が黒船来航までなかった日本ではある種の村社会として社会形態が回っていましたので、権威が天皇、権力が幕府という形態そのものが西洋の人々からしてみると頭の中ならクエスチョンマークが浮かぶ事でしょうw。
しかし世界全体がテレビやSNSを通じて可視化されて、巨大な村社会になりつつあるのではないか、と思ったりします。
イスラエルのガザ地区の問題で、ある発言をした事で海外の俳優が事務所をクビになったり、映画やドラマを降板になったという事、がありました。歴史知っている者ほど発言は控えめになってしまうけど沈黙は村社会独特の秩序を保ちますが、平和とは程遠いです。
その村社会の歴史の一端をドラマ化した事は、もしかしたら私達日本人が思っている以上に大きな事かもしれないと思いました。そして歴史を研究する人や歴史好きはこの将軍がどれだけリアルに日本を描いたか、を検証するのではなく、このような歴史があって家康の幕府はどういうものだったか、世界が巨大な村社会化する中で、どうやれば閉じたものでなく開かれた村社会になるか、そういう事を議論して世界に訴えて欲しいと思います。
この閉じられた歴史を語れるのはこの国の歴史研究家しかいません。ぜひそのような人にも将軍というドラマを見てほしいですね。
真田広之はプロデューサーとしても深く携わったらしいですが、正直言って真田広之のポテンシャルを考えると、今までのハリウッド映画の出演してる作品は到底見合わない役ばかりやってるようで残念でした。
ウルヴァリン/サムライでの真田広之はカッコよかったけど、やっぱり当て付け役というか、なんちゃって日本の代表的な存在として抜擢されているのに残念な気持ちになりました。
真田広之はなんちゃって日本の代表ではなくリアルな日本代表になりうる存在なのに、と思いながら、正直それから真田広之の出演してる作品は見ないようにしてました。
しかし将軍を見るなり真田広之が本当の意味で帰ってきたと思ったし、毎回火曜日がくるのが待ち遠しかったです。
ぜひご覧になっていただきたいドラマです。
星🌟5つに対して
個人的満足度:🌟🌟🌟🌟🌟
オススメ度:🌟🌟🌟🌟🌟
2.disneyプラスのオススメドラマ
さて将軍以外に面白そうなのがなければ契約はしたくない、という方がいらっしゃるかも知れませんのでオススメドラマをさらに詳しく紹介いたします。
一つ言っておくとディズニープラスの看板シリーズ、マーベル、スターウォーズはそんなに詳しくはありません。マーベルは私の子供が好きなのでそこから見始めました。エンドゲームが映画館で上映してる時も全くマーベルの映画は見た事なく興味はそんなにありませんでした。
スターウォーズも好きですが、ドラマはマンダロリアン、アソーカ以外見た事ありません。
ですからディズニーの看板であるマーベルとスターウォーズをそんなに知らない人間です。
そういうわけでマンダロリアンはスターウォーズを見てなくとも面白いのでぜひ見てもらいたいですが、それ以外のマーベルとスターウォーズ以外のオススメドラマを紹介します。
おそらく将軍のドラマの記録を抜く事ができるドラマはこのドラマでしょう。ベアー/一流シェフのファミリーレストラン。
もうメチャクチャ面白いです。特に音楽のロックが詳しく、グランジ/オルタナロックが好きな人は必見です。パールジャムのアニマルという曲やレディオヘッドの曲がとても効果的にかかります。亡くなった兄の代わりに弟がレストランをオープンしようと孤軍奮闘する物語ですが、本当に面白いドラマです。将軍とともに看板ドラマです。
そして昨年、話題になり、世界でどのくらい人気があるかちょっとわからないですが、アジアではとても大人気でわたしもどハマりして見ました。マーベル顔負けのヒーロードラマ、ムービング‼️これは本当に面白いドラマです。正直、かなり上から目線で見ていたのですが、完全にノックアウトしました。これを見ないのはもったいないです。
日本のドラマも面白いのがあります。待望のシーズン2が今年配信予定のガンニバル。本当に怖くて何度早送りしようと思ったか。
こちらも必ずレビューしたいと思います。
他にも殺し屋たちの店というドラマがあります。冒頭の10分だけ見てください。これで面白くなかった人は見ない方が良いです。でも必ず面白いと言わせる自信があります。ぜひご覧ください。
もう一つ韓国ドラマでおそらく今年最も注目作品はこちらでしょう。サムシクおじさん。パラサイト、渇き、ベイビーブローカーなど傑作に出演しており、アジアで最も有名な俳優かも知れません。ソンガンホ主演のこの作品をとても楽しみにしています。
他にもフクロウと呼ばれた男というドラマも面白そうなので必ず見たいと思います。
映画も哀れなら者たちの配信が始まったようです。忙しいのと子育てでなかなか劇場に行く事ができなくて見てなかったのですが、ぜひこちらもレビューしたいと思います。
というわけで将軍の他にも面白いドラマはたくさんあります。おそらくこのブログでもU-NEXTの海外ドラマ、次にAppleTVプラスとディズニープラスのレビューが多くなると思います。ぜひご覧ください。
それではここからは将軍/shogunの最終話のネタバレ考察となりますのでご注意ください。
3.将軍/shogun最終話の考察
この将軍というドラマは最終的には殺伐としたストーリーでありながら、ラストは詩的な側面を出して日本の文化そのものに高い位置付けをして終わらせたかったのだろうと思います。
マリコはキリスト教のマリアにあたるだろうし、ラストは扉に十字架に貼り付けにされたかのようにして逝ったと。
これはイエスキリストが十字架にかかって犠牲になった事と重なるし、虎永が最終話で鷹を放しますが、鷹の飛んでる姿は十字架ですから犠牲者を弔い、希望を託して放ったという意味かなと思います。
また二階堂ふみ演じる姫が風に吹かれて種は飛んでいずれ花を咲かせる、という句を読んだ後に藤のシーンに移りますが、藤の由来は不老不死の不死からきていると思います。かつて藤原一族は一族の繁栄を藤の花のようにツタを螺旋状に伸ばして花をいくつも咲かせて美しく咲き乱れ事を願ったと言われています。
また極楽浄土も不死=藤の花が咲き乱れる場所という意味合いがあって、藤が湖に出て記憶の泉に死者の砂を入れる事によって不死の世界で死者は花を咲かせる事と藤の第二の人生に花を持たせるという演出をしたのかなと思いました。
またユダヤ教においても人間は赤土から生まれたという言い伝えもあるし、イスラエルも砂漠地帯なので、キリスト教の由来もかけてるのかなと思ったりもしました。
藤のシーンで泣きましたし、本当は関ヶ原の戦いは見たいけど、それは虎永同様に胸の奥にしまっておいて美しく終幕していさぎよしとする、という風に思いました。
上半期のU-NEXT、Netflix、AppleTVプラス、Amazonプライムビデオ、そしてディズニープラスで配信されているドラマでは、おそらく1番心に残ったドラマではないか、と思います。
いずれ5月末には上半期のベストドラマランキングをやりたいと思いますが、間違いなくNo. 1だと思います。
日本の歴史を参考にしたドラマがここまで話題になり、そして心を打つとは思ってもいませんでした。ぜひ多くの人に見てもらえたらな、と思います。