今回は数多くのドラマの中でも海外、国内ドラマの中でも、最もオススメのドラマは何か?と言われたら即座に答えるのがこのベアー/一流シェフのファミリーレストランであり、ぜひ見てもらいたい作品なので紹介したいと思います。
予告編はこちら🔽🔽🔽
https://youtu.be/gBmkI4jlaIo?si=bqBx39sjruy0ce6F
日本語版のシーズン1の予告編がない時点で本当にやる気があるのかと疑ってしまいます。頼むぞディズニープラス👎👎👎
配信サービスではAmazonプライムが日本では人気ですが、今年のエミー賞は前回、前々回の記事で示した通り、圧倒的にディズニープラスの作品、特に真田広之主演のshogun/将軍とこのベアーが最優秀作品賞、最優秀コメディ部門作品賞をはじめ多くの賞獲得する事は確実です。
その意味でも面白いドラマを配信しつつ特に幅広く年齢層にアピールして面白いドラマとなれば、それは間違いなくこのベアーです。確実に誰の人生にも寄り添ってくれるような、とてもヒューマンドラマとしても素晴らしいのでオススメです。
しかも1話30分くらいでサクサク見れるし、シカゴの下町の潰れかけているレストランを立て直すというストーリーなので、難しい事はありません。それでは紹介していきましょう。
1.ベアー/一流シェフのファミリーレストランのあらすじと見どころ
ストーリーは世界的有名なレストランで働いていたカーミーが、兄が死んだ事を受けてシカゴに戻り、兄の経営していたイタリア風サンドイッチ店、ビーフの経営をします。しかし兄の下で働いていた従業員はカーミーに対して反抗的な立場をとったりするのですが、そこに女性シェフでカーミーの作る料理のファンであるシドニーが現れて店は大きく変わっていくというストーリーです。
このドラマの見せ場はシカゴの下町風情が色濃く反映されていて、言葉は乱暴で態度は横柄、頑固な人間ばかりなのだけど、人情味あふれるところが見どころです。
そしてなによりこのドラマの見せ場は調理しているところのカオスなシーンでしょう。とにかく狭い調理場での俳優達の怒鳴り合いに近い演技合戦は見ていて本当にすごいなと思います。
収拾のつかないところも全て見せていて、飲食店でバイトしてた事がある人ならば誰もが苦笑いを浮かべてわかるわー、って思うと思います。
とにかくスピードが命でオーダーを受けてからいかに速く提供するか、料理やレストランの裏側の凄まじい光景が見れるドラマです。
日本のドラマでもレストランものはあるけど常にお客様に対して真摯であり続ける今年を美徳にしてるようなドラマばかりだけど、私も働いた事があるからわかるけど、実際には飲食店経営してる人の多くがストレスを抱えていてアルコール中毒だとかの人が多くいたりします。
そういう姿がリアルに描かれていて、そんな最底辺でもシーズン1の最後にはどうなるのか、非常に見どころ満載でかつ震えるほど感動いたしました。
そしてシーズン2では新たなレストラン経営をすべく、従業員は料理や接客の仕方を新たに学びに旅立ち、戸惑いながらも帰ってきて新たに改装したレストランの初日を迎えるのだけど、どうなるのかというところが見どころです。
ラストは頭を抱える事間違いなしだけど、とにかく出来が本当に良いドラマだと思います。
最新シリーズのシーズン3は次回の記事にアップしたいと思います。
あらためてこのドラマの見どころは俳優達の演技合戦です。とにかく下町の人間の人情味とむき出しの荒々しさがそれぞれの人物が発揮していて、本当に面白い。
中でもシーズン2の家族の回想シーンはとにかくトラウマ級に記憶に残る30分で、母親役のジェイミーリーカーティスの演技はたった30分だけなのに全てをもっていくどころか、見終わった後にSNSを見たらば、誰かジェイミーリーカーティスに主演女優賞賞をあげてくれという投稿を見て笑いましたが、本当にその通りだと思いました。
とにかく彼女の演技はずっと語られるべき名演技だと思いますし、この家族の回想シーンのエピソードはこのベアーというドラマの中でも、そして数多くのドラマの中でもベストエピソードの一つとして語られていくのではないか、と思います。
見どころその2:ベアーの音楽
このドラマの魅力を支えてる要素に音楽があります。兄が亡くなった上に家族、仕事の面でもトラブルを抱えていて心が持ちこたえそうにない主人公カーミーですが、そこに流れる音楽がウィルコ、レディオヘッドやナインインチネイルズ、ビースティボーイズなど本当に選曲が抜群なのです。
中でもハイライト、盛り上がるところで一般的に使用される楽曲といえばQUEENやAC/DCだったりするのですが、パールジャムのアニマルという曲をハイライトで使っているのには大変驚いたと同時にぶち上がりました。
パールジャムはまさに心が壊れた人の曲を歌っていたりしますが、アニマルは復讐の歌だったりして予想外の選曲ながら本当にピッタリでした。
さらにREMの楽曲も使われます。1990年代に影響を与えたバンドとしてNIRVANA、Radiohead、パールジャムなどいます。このバンドがロックシーンにおいて1990年代の音楽を型どったと言える側面があるのですが、この3つのバンドのフロントマンであるカートコバーン、トムヨーク、エディベーダーに絶大な影響力を与えたのがREMのマイケルスタイプです。
nirvana、Radiohead、パールジャムだけでなく、1990年代に活躍したバンドにとってREMは非常に重要な存在でした。
残念ながら日本では人気がありませんが、少なくともアメリカ、イギリスでは絶大な人気があり、スタジアムツアーをやるバンドでした。
シーズン2では彼らの楽曲、strange currenciesが何度となく使われます。特にパールジャムのアニマルからのREMが流れる選曲は見事だと思いました。
音楽の使われ方でも導線が生きていて本当に素晴らしいと思います。
REMの楽曲はこちら🔽🔽🔽
https://youtu.be/soH_sYnY4Uw?si=fdYPaaQK2YsNgiW4
ちなみにエディベーダーはシカゴカブスの大ファンとしても有名で、ソロの曲も使用されています。
お笑い芸人で永野さんがいますが、彼のYouTube、永野チャンネルではよく90年代のオルタナバンドを特集していますが、もし見ている方がいましたらぜひ見てもらいたいドラマです。
3.ドラマの背景/シカゴという都市
このベアーはシカゴが舞台となっていますが、シーズン3はこのシカゴである事がとても重要な意味をもってきます。
シカゴはニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ大きな都市で五大湖工業地帯の要として発展してきました。工業が盛んになると工業製品を運ぶ鉄道、船舶、飛行機の輸送手段も発展していきます。
特に鉄道はアメリカを支える重要な拠点で、シカゴをほとんど経由していきます。
さらにイリノイは農業分野でも生産力が高く、工業だけでなく農業分野でも重要な拠点となっています。
シーズン3では主人公が農家を巡ったりするシーンがありますが、そういうところでも今どんな状況なのかがわかると思います。
近年では工業そのものが衰退していき、シカゴはラストベルト、錆びたベルトという言われ方もされていて失業率もアメリカ国内では高く、貧困問題がつきまとっています。
こういう問題もベアーのシーズン3では大きな意味をもってきます。
そしてシーズン3を見ているとこれは決してアメリカの事ではなく日本にもあてはまる事である、という事実が見えてきます。
そういう意味でもぜひ見てもらいたいと思います。下町風情の良いところ、悪いところもストーリーに入れながら素晴らしいカメラワーク、素晴らしいキャストの名演、全てにおいて面白く、オススメの作品となっています。
まーこのドラマがちっとも面白くないという人は、正直どんなドラマをオススメして良いかわかりません。このブログも見るだけ無駄と言ってもいいくらい、私は大好きな作品です。
というわけで次回の記事はこのドラマのシーズン3が配信されたばかりのレビューになります。ぜひご覧ください‼️
星5段階評価
個人的満足度:🌟🌟🌟🌟🌟
オススメ度:🌟🌟🌟🌟🌟