少し更新がなかったですが、いかがお過ごしでしょうか?仕事が忙しくなかなかブログ更新できなかったのですが、その間も海外ドラマをかなり見ており、今回は上半期にU-NEXT、Netflix、Amazonプライム、ディズニープラス、そしてAppleTVプラスで配信されたドラマの中からTOP10をご紹介したいと思います‼️
昨年はサクセッションという大人気ドラマが終わり、上半期は注目の話題作といえば三体くらいしかなかったので盛り上がりにかけるかなと思いましたが、蓋を開けてみるととても面白いドラマばかりで、紹介しきれてないのが、実情だったりします。
個人的なブログなので雑誌媒体/メディアには負けますが、それでもかなり自信を持って傑作ドラマを紹介したいと思います。それでは早速紹介していきましょう。
個人的No. 1作品は2本あります。これはどちらが上とはいえないくらい大傑作ドラマです。
第1位
同率一位はディズニープラスで配信されている真田広之主演ドラマ、将軍とU-NEXT配信でケイトウェインスレット主演のレジームです‼️
まずは将軍から。こちらは自分なりに将軍をつくられた背景やレビューを詳しく記事にしましたが、とにかく緊張感溢れる場面が続き、最後の最後まで目が離せませんでした。
江戸時代末期の黒船が来航するまで侵略される事がなかった日本の島国の歴史というのは極めて異端と言ってもいい。
ユーラシア大陸ではゲルマン民族の移動、イスラム教徒の勃興、モンゴル民族の侵略と宗教観の違いからの戦争、民主主義誕生の際に起きた処刑とナポレオン時代の戦争と、侵略と強奪の歴史でもあった西洋史をバックにする人々にとってなかなか理解できないでところも決してわかりやすくするのではなく、徹底的にその島国で育まれた精神性と文化を描写する事にこだわっていました。
アジアの植民地化は、貧しく弱かったからではなく、豊かであったから狙われた事、キリスト教の布教と当時のポルトガル、スペイン、そしてイギリスの価値観もストーリーに組み込まれていて、そこから見る視点も興味深く、素晴らしかった。
そしてラストもそれまで駆け引きと容赦ない戦いとグロさで最終話を飾るのではなく、キリスト教にも敬意を示しつつ綺麗な形で終わらせたのも非常に評価が高いポイントでした。
シーズン2、そして3も制作される事が発表されたので、正直ここまでのクオリティ/質が高い物語を維持できるか疑問ではありますが、関ヶ原、大阪冬の陣を想起させる物語になるのか、はたまた違う物語としてやるのか、楽しみに待ちたいと思います。
そして同率第一位の作品でこちらも歴史に残す名作と言ってもいいでしょう、レジームです‼️
いやはやウクライナ危機を受けてこの世界情勢を土台にして脚本/ストーリーを作ったのだと思いますが、北朝鮮、東ドイツ、ロシアを連想させるところがありつつ、外側から見たアメリカを浮き彫りにさせて実に素晴らしいドラマでした。
ローマ教皇とカール大帝の歴史もエレーナとハーバードの関係に意味を持たせながら、実にハズしていながらもハズしていない、ドタバタした国とドタバタした人間の群像劇を重ねて、最終話はこんな国は確かに存在するし、人間に何にすがりついてついてるのか、実に示唆深いラストでした。
イギリスのサッチャー首相をイメージさせるケイトウィンスレットの圧倒的な演技は間違いなく今年のエミー賞の主演女優賞の最有力候補だと思うし、ケイト自身のキャリアハイの作品ではないか、と思います。
なかなか日本人に馴染めないブラックコメディであるかもしれません。私自身も詳しいレビューを近々アップしたいと思います。ぜひ見てもらいたい一作です。
第2位
第二位はトゥルーディテクティブシーズン4です‼️
ベテラン俳優のジョディフォスターと若手としていきなり主役に抜擢されたカリレイスのバディ/相棒もののシリーズ。このブログでも何度か指摘してますが、あらためて書きます。
ポスターを見るとジョディフォスター演じる警察署長が凍った湖面にライトで照らしています。
これは何を照らしているかというと、見ている私達を照らしていらとも言える。私達の現実が凍っている。
キリスト教では民衆の事を羊と言ったりする事を考えれば、私達/羊達が凍る/沈黙してる事を示唆してるかのようです。ジョディフォスターの代表作の映画といえば羊たちの沈黙。
あの名作、羊たちの沈黙は言うならばニーチェの有名な言葉を体現した映画です。
私達が深淵を覗く時、深淵もまた私達を覗いている。
今回のドラマ、true detectiveはまさにその事を表していたし、ポスターでもジョディフォスターがライトを照らして覗いているが、深淵もジョディフォスター達を覗いている形になります。そしてナイトカントリーというサブタイトルはまさに凍った現実、アメリカの事を表したドラマといえる。実に示唆に富んで面白かったです。ホラー演出がかなりあるので、万人向けではないかもしれませんが、多くの人に見てもらいたい作品です。私なりに徹底的にレビューした記事を近々レビューしたいと思います。
第3位
シュガー/sugar
クラシックカーに乗った色男が私立探偵をしており、有名な映画プロデューサーの孫娘を探し出して欲しいという依頼を受けて調査に乗り出すというストーリー。
まぁこのコリンファレル演じる色男の欠点といえば、人の事を放っておけなく、弱き者に手を差し伸べ身を削って救おうとする所。これが怪しい男だと何度となく警察に職務質問されるような顔面をもつ私ならば、身の程をわきまえなさいと言われそうだけど、コリンファレルのような色男ならば違います。そしてあまりに衝撃的すぎる展開。これは全く誰も想像できないでしょう。私自身まだ整理できてないというか、どう評価していいかまだ戸惑っているところはありますが、やはり記憶に残る作品でした。
第4位
アランドロンの出世作、太陽がいっぱいのリメイクドラマです。これは本当に勇気がいる行動です。個人的に好きな映画を50本挙げるならば、間違いなく15本以内には入るくらい好きな映画です。だから見る前は躊躇したし、見ない方がいいのではないかとすら思っていました。
この完全犯罪映画を超える事はできないと思っていましたが、そうきたか!!という映画とは違う角度から捉えていてとても面白かったです。
原作小説も20年以上前に読んでいたのですが、面白かった記憶はあるけどすっかり忘れてるので、今読み直しているところです。
こちらもレビューを必ずします。ぜひ見てもらいたい作品です。
第5位
ジェレミークラークソン農家になる Amazonプライム
おそらく日本ではほとんど見られていないと思います。ジェレミークラークソンはおそらく肩書きは車の評論家だと思うけど、その枠を飛び越えて芸能人に近いといえばいいか。
Amazonprimeで配信されてる車の番組は全て見ているけど、そんな半分芸能人で都会育ちで金持ちのジェレミーが軽い気持ちで農業をやって思いっきり七転八倒しまくる爆笑ドキュメンタリーです。
農家の人なら1分もかからずに出来るトラクターの後ろにつける機械を脱着するのに、ジェレミーは全く取り付ける事ができない。雇った二回りは年下の20代の男性には何やってんだと常に毒づかれ、種を植えてもどこを走ってるのかわからない。
食事や健康問題は語れても種を植える事もままならない、どれだけ労力がかかるか、どれだけ気苦労が絶えないか、そしてどれだけ儲からないか、身をもってわかる事になる。
とにかく面白くて、農業やってる方ならば大爆笑必至だと思います。シーズン3は農家をやってそれなりに様にはなったが、さらに所有する土地の有効活用しようとして、これがいつもの如く安易な発想から失敗していくのですが、最後は思わずホロっと感動しました。
こちらも農業と食について特集を組んで紹介したいと思います。
第6位
三体 Netflix
私も愛読書として三体は読んでいますが、これは物語の構造上、この順位なのは仕方ないかなと思います。
小説では大きく分けて第三部までありますが、その第一部を8話にまとまる事自体かなり難しいので、むしろよくあそこまでまとめたな、と感心しております。
それに第一部は言うならば物語が産声をあげ、ゆっくりと立ち上がり歩き始める段階で終わってしまうので、これからシーズン2、3と加速度をあげて面白くなっていくのは間違いありません。個人的にはシーズン1をどう乗り越えるのか?そこが問題だったので第三部死神永生まで制作される事が決まって本当に一安心といったところです。
そしてこの三体のドラマを手掛けているゲームオブスローンズでお馴染みD.Dコンビの手腕発揮はこれからなので、ぜひ楽しみにしていきたいです。
今回のシリーズものという点では間違いなく期待度は1番高いです。このブログは実は三体の事を紹介したいという気持ちがとても強くて始めたところもあります。
三体特集の記事をアップしてありますので、ぜひご覧ください。
第7位
THE CURSE U-NEXT
この作品をどこに順位にすべきか1番迷いましたw。
正直、質でいうならば、ストーリー、演技、演出、撮影、音楽、全てにおいて一級品で、はっきり言って第2位でおかしくない作品です。というか、2024年ドラマランキングを年末にやりたいと思いますが、10位圏内にはぜひ残しておきたい。
しかしなにせ全てにおいて、10話中9話までは人の気分を嫌な気分にして終わっていくというところが、このドラマの最大の魅力であり欠点でもあるというか。とにかく全て記憶に残るのです。嫌な記憶としてw。
しかし10話目の突き抜けた面白さは今年1番ヤられました。全く予想できない展開で笑いました。この1話のために見る価値はある。
そして今年のアカデミー賞にて主演女優賞を獲得したエマストーン。素晴らしい演技でした。
哀れなる者たちで改造されて動物的だった女性が、旅に出て様々な事を知っていく上で人間としての心を獲得していき成長していくその様を見事に演じていました。
一方このドラマでのエマストーンは全くその真逆で、インスタグラムで誰よりもいいね👍が欲しく、たいした才能もないのに芸術家気取りで認められたい上に、ビジネスでも成功してるかのような立ち振る舞いをするホントに嫌な役を演じています。
哀れなる者たちでの主人公とは真逆だが、実に欲望に忠実な点で人間的ではある、というような役を演じていて、本当に素晴らしかった。言ってしまうと哀れなる者たちとこのTHE CURSEはコインの表裏で、ぜひセットで見ていただきたい作品です。という訳で暫定的ですが、7位とさせていただきます。
ラストがなぜあんな事になったのか、詳しくレビュー記事をあげたいと思います‼️
第8位
フォールアウト Amazonプライム
私はゲームは一切やらないのですが、大人気ゲームフォールアウトの実写化ドラマです。
正直、スプラッターを売りにしたものはあまり見ません。ブラックユーモアというよりも露悪的な部分を強調したものはあまり好みではないのですが、第6話で真相がわかってからは俄然惹きつけられて見ました。
ゲームの世界観、空気がどれだけ再現されてるかわからないですが、しかし実にストーリー展開ももうまく、やっぱり監督のジョナサンノーランは優等生だなぁと感心しました。
こちらも長く続くシーズンになると思いますが、楽しみな一本です。
第9位
mr&mrs. smith Amazonプライムビデオ
俳優、ミュージシャンと突き抜けた才能を放ちまくるドナルドグローバーの手掛けたドラマがなんとブラッドピットとアンジェリーナジョリーの二人が組んだ映画のドラマという事で、かなり驚きました。
二人の見知らぬスパイが夫婦となって任務を請け負い、やがてお互い惹かれあいながらも葛藤をぶつけ合いながら最後はどうなるのか?という内容です。
印象に残ったのは1話目と最終話でしたが、スパイものでありながら、信頼とはなにか?というテーマが実にわかりやすく現れていてその点でも良かった。
これは夫婦やカップルが気まずくもなるし、一緒に見るべき作品でもある。その点では1番オススメです。近々レビューしたいと思います。
第10位
殺し屋達の店 Disneyプラス
これは本当に第一話の冒頭の15分は度肝抜かれました。素晴らしかった。これは100点満点だ、とテレビに向かって言う自分がいました。
暗殺者集団の高校生の女性に向けられた攻撃はそのまま男性社会の中でつらい思いで生きる女性の姿が重なったりしたし、演出も冴えまくっていたと思ったのだけど、後半はちょっとサイコな物語になっていったのが残念だったかな、と。
とはいえ本当に面白く、早くシーズン2が配信されないか待ち遠しいです。
シーズン2ができたらおそらくもっと上位に食い込む可能性大の番組だと思います。
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今回ランキングをやって思った
事があります。 蓋を開けてみると、俳優がプロデュース側に回った作品が多く、映画業界などではなかなか実現出来ない事をドラマでやっているかの様な気がします。
代表的なところでは真田広之がプロデュースした将軍がそうでしょう。
おそらく映画にしたら彼の意見はそんなに通らなかった、あるいはいつもの胡散臭い日本時代劇になったと思います。
そしてケイトウィンスレットやジョディフォスターまでもがプロデュースをしながら自分達のやりたい事をやってる様な気がします。
それだけ映画業界は古い体質なのかも知れない。今後先も映画ではなくドラマをプロデュースする側になる人は増えていくと思います。
その点でも素晴らしい働きをしたのは、真田広之とケイトウィンス
レットではないか、と思います。
両者共に徹底的にこだわり、重厚なドラマを制作したと思います。
というわけで個人的海外ドラマTOP10の発表でした。明後日にはザ・レジームとtruedetectiveシーズン4のレビューを明後日には挙げれたらな、と思います。
ぜひご覧になる際に、参考にしていただければ、と思います‼️